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リフォームをすべきかどうか相談したい・・・とよく持ち込まるお話をご紹介します!

日本は他の国と比べると、ことジュエリーに関しては特殊な事情が多いような気がします。
もちろんジュエリーと一言でいっても、美術的芸術的な価値が高い作品 見る と呼ばれるものから、若いお嬢さん 女 が洋服に合わせて気楽に楽しむピアスのようなものまでを一緒に論じるわけにはいきませんが、例えば現在では結婚されたご夫婦 抱擁 の大多数がしていらっしゃるマリッジリングでさえ、日本国内のその歴史は案外に新しいものなのです。
世界的にも、それぞれの国の固有の歴史と共に育まれる様々な品々の文化的熟成度と技術力が、少なくとも平均点以上と思われる日本であっても、ジュエリー成熟度はつい最近まで後進国並みレベルであったかもしれません。
これは個人的には「きもの」文化の影響かと考えていますが、またその反面に明治・大正・昭和と、特に戦後の約60年の間でこれほどに短期間でジュエリーの一般化が急激に広がった国もまた日本だけではないでしょうか。
現在は恐らく一家に一台ではありませんが、どこのお宅にもダイヤモンド製品の一つはお持ちといっても過言ではありません。
さて前置きが長くなってしまいましたが、戦後復興の時代から高度経済成長
時代までの日本国内で、一世を風靡した下の写真のような赤色や青色の石がついたジュエリーがございます。

それまでは宝石が輸入禁制品だった時代もあり、戦後の豊かさを実感する意味合いもあったのか、たくさんの方々が百貨店等をはじめとするお店にて、これらの指輪を購入されたようです。
そして現在、時は平成に入りそれらを購入された方々もご高齢になられ、その縁者の方がこの宝石を譲り受けるようになりました。
ある方はお母様から直接にお聞きになられて譲り受け、またある方は残念ながら他界された後の遺品整理の過程で見つけ、生前母上が大事にしていた宝石となり、この一世を風靡した宝石が当時の貨幣価値から言えば結構な価格で販売をされていたこともあって、我が家に伝わる大事な宝石というケースが多くございます。
わたくしが常日頃、ご来店の皆さんのご相談に応じるときにプロとして一番大事な心構えとしていることは、宝石の希少性や素晴らしい加工技術によるジュエリーとしての価値判断と同様に、お持ちになれた方にとっての大切な思い出の品としての価値も考慮しながらリフォーム等のご提案をしていくことです。
実はこの一世を風靡したジュエリーに使われている色石は、そのほとんどが合成ルビー・合成サファイアと呼ばれる人工的に結晶化させたものなのです。
宝石という言葉には実は定義がありまして、「自然界で結晶化した、希少性があり、さらに美しい鉱物」を宝石と呼びます。
そのため合成石は厳密には宝石とは呼びません、しかしだからと言ってリフォームする価値がない訳でなく、お持ちになられた方がご自身の宝物としての意味合いで価値を見出し、どの程度までの費用をかけてリフォームされるか否かが重要なのです。
これからご紹介させていただくリフォーム例は、90歳を超えて益々かくしゃくとされるお母様から、上のお写真の赤い石の指輪を譲り受け当店にご相談にいらしたお客様のケースで、費用と完成後の使用頻度のバランスを考慮して、小さなブローチ(タイニーピンブローチ)へ改作を試みました。
まずは大きな場面(表面積)を有する真っ赤な色を、いかに上品に高級感を漂わせてお洋服に合わせられるジュエリーにするかというポイントです。
まずは同じコランダム系(鉱物の宝石種名で、赤いコランダムがルビー、其れ以外の色のコランダムがサファイア)の
天然ルビーと天然カラーサファイアとダイヤモンドのメレ石(材料として使う小粒石)を配色ポイントとして取り巻きました。

お客様のご希望で、色合いがガチャガチャするのは苦手とのことで、今度は一転鮮やかなネオンブルーが特色で、希少性が高いパライバトルマリンを
ポイントにしてダイヤモンドメレと一緒に取り巻く配色にしてご提案をし、お気に召していただきました。

最終的には、最下側のダイヤモンドが歩く度に少しスウィングして、動きのあるデザインのタイニーピンブローチに決定し、この度K18WGにて製作完成いたしました。
今週お客様が受取ご来店になられ、当日お召しでいらした白色の薄手ジャケットの胸元にお付けいただき、店長日記にお顔を出さない条件で写真掲載のご許可を頂戴しましたので、早速にここへ撮影掲載をさせていただきました。

近々お母さまのところに出来上がりの報告に行かれるそうですので、お母さまにご覧いただき
お喜びいただけることを心から願いつつお納めをさせていただきました・・・。よつばのクローバー

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